防犯意識の大切さ

犯罪被害に遭いやすい無防備な人が集まっている所には、犯罪者も集まってきます。言い換えれば、犯罪被害に遭いにくい人が集まる環境では、犯罪者は犯罪を起こせないということです。被害を防ぐために重要なことは、個人個人が「防犯意識」を持つことであり、そのためには「自分だけは犯罪に遭わない」という根拠のない安心をやめることです。正しい犯罪知識を身に付けることで犯罪被害に遭う確率を下げる事ができますが、一般の方の犯罪に対する知識などは真実とは大きく違っていることが多いのが実体です。

よく間違えられる防犯知識の一例として、金庫の安全性ですが、ほとんどの人は防火金庫を使用しており、火災以外の防犯性能は低いと言えます。また、網入りガラスや窓の外の格子は、割れやすく外れやすいといった一面もあることをご存知でしたでしょうか。そして泥棒のターゲットは現金だけではない事を知っておかなければなりません。

防犯知識を得た後は、それを実行しなければなりません。近年の泥棒は多くの手口を持っており、対策は一つでは十分ではありません。一つの対策で安心するのではなく、泥棒に効果があるとされる「侵入防止4原則」を実施するようにしましょう。4原則とは「目、音、光、時間」であり、泥棒が侵入を避ける要因になるものです。泥棒は人目につくのを嫌がり、大きな警報音や明るいライト、また侵入に5分以上かかるのを嫌がります。この侵入防止4原則を守っている建物は、侵入しにくいと判断し、侵入を諦めます。このような泥棒の心理から泥棒が嫌いな環境を作ることで、被害を予防できます。